11月07日 決算特別委員会

◆委員(井上ノエミ君) 
 それでは、新しいすみだの意見開陳を行います。
 平成28年度墨田区一般会計、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計及び後期高齢者医療特別会計の各決算について、認定の立場から意見を申し上げます。
 まず、平成28年度の一般会計決算ですが、厳しい財政状況の中で行財政改革を徹底的に実施することを強く要望します。
 特に、墨田区の経常収支比率は目標値の85%は下回っていますが、増加傾向にあります。少しでも経常収支比率を下げて新規事業のための予算を確保することを要望します。
 そのためにも、人件費の削減は重要です。職員の採用については慎重に検討していただきたい。また、業務の効率化と外部委託を積極的に進めていただきたい。
 また、公共施設の民間への委託については、墨田区は指定管理者制度を拡大しています。しかし、指定管理者制度が本当に経費の削減と住民サービスの向上になっているのか、厳しい検証をしていく必要があります。そのためには、まず指定管理の実態についての情報公開が必要です。指定管理団体の法人情報、施設の収支決算、運営協議会の実態などが区民の誰にも分かるように、ホームページで公開されることを望みます。
 子育てのしやすい墨田区をつくることは、優先課題です。保育施設の数も増えていますが、保育の質が低下しないようにしっかりと監督していく必要があります。また、墨田区は保育園の指定管理者も増やす方針ですが、指定管理者のモニタリングについての情報を積極的に公開することを要望します。
 厳しい経済環境にある多くの区民の生活を守るために、社会的な弱者を守る政策の一層の充実が必要です。特に、ひとり親に対する支援、障害者や貧困児童の支援などをさらに充実することを要望します。
 高齢化社会が進展する今、高齢者のための介護予防活動の一層の充実が必要です。墨田区は、「健康寿命UP大作戦!」を実施していますが、効率的に効果のあるプログラムの実施を望みます。
 また、将来のすみだを担う子どもたちの学校教育の充実は重点課題です。今年度の学力調査によれば、墨田区の子どもたちの学力が向上しています。今後は、学校間の格差をなくすように、きめの細かい対策を要望します。
 文部科学省は、今、英語教育の大改革を行っています。これまでのリーディング、文法中心からスピーキングも重視した英語教育に変わります。学習指導要領も大きく変わりますので、墨田区の小学校、中学校での英語教育の改革への積極的な取組を要望します。大学の英語教育専門家をアドバイザーとして活用することも是非検討していただきたいと思います。
 また、登校拒否など学校に行けない子どもの対策やいじめのない学校をつくる対策も着実に進めていただきたい。
 国際観光都市すみだを実現するために、両国地域の観光振興策の着実な実施を要望します。横網町公園のトイレの整備や外国人観光客のための外国語の案内表示について、早急に東京都と協議することを要望します。
 吾妻橋観光案内については立地が悪く、観光客が立ち寄りにくい場所ですので、集客について特に努力していただきたいと思います。
 うるおい広場におけるイベント開催については大変大事ですが、現在のグリーンマーケットすみだもマンネリ化しています。墨田区には、民謡、日本舞踊、太鼓などのさまざまな文化があります。これのグループは墨田区の貴重な観光資源です。これらのグループを積極的に活用して、外国人観光客も集められるイベントを考えていただきたい。オリンピック・パラリンピック開催中は、墨田区が毎日イベントを開催することになると思います。来年度からいろいろなイベントを企画してノウハウを学んでいただきたいと思います。
 国民健康保険特別会計、介護保険特別会計及び後期高齢者医療特別会計については、高齢化の進展とともに年々保険料は上がっており、区民にとって大きな負担となっています。無駄のない事業の実施と効率化を強く要望します。
 なお、この後、自民党から提案される予定の付帯決議案につきましては、ここで賛成することを表明しておきます。
 以上です。

○委員長(しもむら緑君) 
 以上で、意見開陳を終わります。
 これより、採決を行います。
 まず、報告第1号 平成28年度墨田区一般会計歳入歳出決算を採決いたします。
 本件は、起立表決により採決いたします。
 本件は、報告どおり認定することに賛成の方はご起立願います。
     〔賛成者起立〕
○委員長(しもむら緑君) 
 起立多数と認めます。
 よって、報告第1号は報告どおり認定すべきものと決定いたしました。
 次に、ただいま認定すべきものと決定いたしました報告第1号 平成28年度墨田区一般会計歳入歳出決算に対する付帯決議について、採決いたします。
 本件は、起立表決により採決いたします。
 先ほど、自民党から提案のあった付帯決議は、次のとおりです。
 「平成28年度墨田区一般会計予算案については、墨田区議会として、第3子以降の小学校入学祝い商品券の交付を行う就学応援事業1,200万円の修正議決を行った。
 これは、同年度予算の執行にあたり、改めて区長に対し、子育て支援という目的に合致した補正予算案を提出することを強く求めたものであり、このため、一時的に同額を財政調整基金積立金へ積み立てたものである。
 しかしながら、同年度中にこの提案が行われなかったことは、結果として議会による議決に反する行動であり、これについては、執行機関においてその理由を区議会へ明確に表明するなど丁寧な説明責任を果たすべきであった。
 したがって、今後は、執行機関にあっては議会からの意見を真摯に受け止め、適切、適確な対応を執るよう厳に求めるものである。」
 以上の付帯決議を付すことに、賛成の方はご起立願います。
     〔賛成者起立〕
○委員長(しもむら緑君) 
 起立多数と認めます。
 よって、ただいまの付帯決議を付すべきものと決定いたしました。
 次に、報告第2号、報告第3号及び報告第4号の3件を一括して採決いたします。
 本件は、起立表決により採決いたします。
 本件は、いずれも報告どおり認定することに賛成の方はご起立願います。
     〔賛成者起立〕
○委員長(しもむら緑君) 
 起立多数と認めます。
 よって、報告第2号、報告第3号及び報告第4号はいずれも報告どおり認定すべきものと決定いたしました。
 以上で、付託決算の審査を終わります。
 山本区長から発言の申出がありますので、これを聴取いたします。
◎区長(山本亨君) 
 決算特別委員会が閉会されるに当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 去る10月17日から本日まで、実質8日間にわたりまして委員の皆様には本当に連日熱心かつ慎重にご審議いただきました。そして、ただいま一般会計及び三つの特別会計ともご認定ということでご決定いただき、誠にありがとうございました。
 款別及び総括質疑やただいまの意見開陳の中で、子ども・子育て支援策や防災・防犯対策、健康増進策や福祉サービス、産業・観光の振興、教育の充実など、多くのご意見、ご提案をいただき、就学応援事業について付帯決議が付されました。いただいたご指摘等につきましては、真摯に受け止め、改善すべき点はしっかりと改善し、今後の区政運営や平成30年度予算の編成に生かしてまいりたいと思います。
 現在、来年度の予算編成を進めているところでございますが、法人住民税の更なる国税化や地方消費税の都道府県間における清算基準の見直しなど、区の財政運営に大きな影響を及ぼす事項について、今後も国の動向を十分に注視するとともに、引き続き行財政改革に積極的に取り組み、区民サービスの維持・向上に努めていきますので、区議会の皆様方のお力添えを賜りますようにお願いいたします。
 終わりに、しもむら委員長、はねだ副委員長をはじめ、委員皆様のご労苦に対しまして感謝を申し上げ、閉会に当たってのごあいさつとさせていただきます。誠にありがとうございました。
○委員長(しもむら緑君) 
 10月17日から始まりました平成28年度予算に対します決算特別委員会、理事者の皆様、それから委員の皆様におかれましては、その前の準備段階から含め、本日まで大変お疲れさまでございました。
 評価された点に関してはさらに前進を、そしてさまざまな指摘、厳しい意見がなされた点に関して、改善すべきところは改善を、全ては区民福祉の増進のため、夢や希望にあふれたよりよい墨田区の実現であるということを念頭に、区長おっしゃられましたとおり、次の平成30年度予算編成につなげていっていただけるよう、切に望みます。
 最後に、山本区政が誕生して初めて執行された予算に対する決算の特別委員会の委員長として、今回ご縁をいただきました委員の皆様、それから理事者の皆様と、最後まで建設的で闊達な議論のもと、とても有意義な時間を共有できましたこと、円滑な議事運営が行えましたことを心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
◆副委員長(はねだ福代君) 
 一言ごあいさつをさせていただきます。
 本決算委員会は、終始充実した質疑を行わせていただくことができました。理事者の皆様、そして各委員の皆様に深く感謝を申し上げ、ごあいさつとさせていただきます。本当にありがとうございました。
○委員長(しもむら緑君) 
 以上で、決算特別委員会を閉会いたします。